SONY系列のプロバイダ、So-netは【So-net光 S】という光回線を提供しています。
その特徴は、『一般的な光回線より少し狭い帯域を利用することで月額料金を安くし、かつ契約期間の縛りや違約金を無くしたこと』です。
また、格安料金ながら『法人契約可能』ですので、通信費を安く抑えたいと考えている下記のような法人にはピッタリのプランになっています。
うちの事務所は少数精鋭だから、ちょうど良さそうだな
ただし、専用回線を利用することから、回線混雑時に多少速度が遅くなる可能性がある点や、固定IPが利用できない点などには注意が必要です。
この記事では、家電量販店のネット販売員3年・光回線の取り次ぎコールセンター3年・ネット回線専門ライター4年・インターネット関連に携わって10年以上の筆者(望月)が、So-net光 Sのメリットデメリットを紹介し、どんな方におすすめできるプランなのか解説します。
尚、通信の速度や安定性が仕事に営業を及ぼすような会社には、So-net光 Sは向きません。
『ネット回線にはコスパより速度を求める』という場合は、下記の記事を参考にしてください。
法人契約でネット料金を安く抑えたいなら『So-net光 S(ミニコ)』がおすすめ!
『So-net光 S』は一体どのような光回線なのでしょうか?
基本情報を表にまとめました。
運営会社 | ソニーネットワークコミュニケーションズ |
---|---|
提供エリア | 全国(光コラボレーション) |
契約期間・違約金 | 無し |
最大通信速度 | 1Gbps |
事務手数料 | 3,500円 |
開通工事費 | 29,040円 ⇒実質無料 |
戸建ての月額料金 | ずーっと4,500円 |
マンションの月額料金 | ずーっと3,400円 |
スマホとのセット割 | 無し |
So-net光 S最大の特徴は、他社光回線に比べて月額料金が安いことです。
戸建てタイプが4千円代、マンションタイプも3千円台で利用できる光回線は、探してもそうは無いでしょう。
また、契約期間の縛りがないため、万が一短期解約することになっても違約金が発生しません。
このことから、So-net光 Sは一般家庭向けの個人契約だけでなく、小規模店舗やオフィスなどの法人契約にも向いていると言えます!
法人がSo-net光 Sを利用するメリット
So-net光 Sの具体的なメリットについて解説していきます。
1.月額料金が安い
So-net光 S最大のメリットは、月額料金の安さです。
主要な他社光回線と比較してみました。
戸建て | マンション | |
---|---|---|
So-net光 S | 4,500円 | 3,400円 |
ドコモ光 | 5,720円 | 4,400円 |
ソフトバンク光 | 5,720円 | 4,180円 |
auひかり | 5,610円 | 4,455円 |
NURO光 | 5,200円 | 5,200円 |
ビッグローブ光 | 5,478円 | 4,378円 |
So-net光 Sが断トツで安いことがわかります。
特に割引されていないにも関わらずこの月額料金なので、長期的にランニングコストを抑えたい法人にはピッタリなプランです。
2.高速通信の『v6プラス』に対応
So-net光 Sは、次世代高速通信規格のIPv6接続、通称『v6プラス』に対応しています。
IPv6(IPoE)は、約340澗個というほぼ無限に近いIPアドレスが発行できる接続方式です。
これだけのアドレスがあれば、今後どんどん接続端末が増えていっても混雑してしまう心配は無く、極端な話、IPv6(IPoE)でインターネットに接続すれば、速度遅延はほぼ起きないと言われています。
ただし、このIPv6(IPoE)にも弱点がありました。
それは、IPv6(IPoE)で通信している間は、IPv4に対応したWEBサービスやサイトが閲覧できないということ。
しかも、世の中にあるWEBサービスやサイトの大半が、まだIPv4対応のままなのです。
それじゃあ、せっかく速いインターネット接続方式を使っても意味がないってことか・・・
ご安心ください。
その問題を解決するために開発されたのが、『DS-Lite』や『v6プラス』、『IPv6高速ハイブリッド』などのIPv4 over IPv6接続方式です。
IPv4 over IPv6接続方式は、IPv6(IPoE)では利用できなかったIPv4対応サービスやWEBサイトをIPv6の環境下で快適に閲覧できるようにした拡張技術です。
この通信方式を利用することで、IPv6対応ページもIPv4対応ページもIPv6(IPoE)で接続できるので、ネットワークの混雑を気にすることなく快適なインターネット利用が可能になります。
3.v6プラス対応ルーターが永年無料
高速通信規格の『v6プラス』を利用するためには、対応ルーターが必要です。
そこで、So-net光 Sではv6プラス対応ルーターが永年無料でレンタルできるサービスを展開しています。
貸し出されるルーターは、通常は有料オプションとして月額550円でレンタルされているもので、ネット通販などで購入しようとすると5,000円~7,000円程度します。
それがずっと無料で利用できるんですから、かなりお得です!
尚、ルーターの無料レンタルサービスは『申し込み特典』となっています。
つまり、So-net光 Sと同時に申し込む必要があり、後から追加した場合は無料にならないので注意しましょう。
4.基本料金が安い『光電話』に対応
『So-net光電話』は、NTTの加入権電話に比べて大幅に安い月額基本料で利用できる固定電話サービスです。
So-net光電話 | NTT加入権電話 | |
---|---|---|
月額基本料金 | 550円 | 1,595円~1,870円 |
表の通り、基本料金が断然安いことがわかります!
業務で固定電話をよく利用している場合は、So-net光電話に切り替えることでかなりの節約となるでしょう。
また、現在NTTの加入権電話を使っている場合は、電話番号や電話機を変えることなくそのまま乗りかえられる点も大きなメリットです。
5.開通工事費実質無料
So-net光 Sの開通工事費は、29,040円と決して安くはありません。
ただ、現在開通工事費と同額が割り引かれる特典が付いており、23カ月継続利用することで実質無料になるんです!
具体的には、1カ月目に2,200円割引、2カ月目~23カ月目に渡って1,100円の割引が適用され、合計29,040円が割り引かれます。
ただし、So-net光 Sを24カ月未満で解約してしまうと、その時点で割引きも終了となり、残った工事費が一括で請求されるのでご注意ください。
ちなみに、フレッツ光や他社光コラボレーションからSo-net光 Sに乗り換える場合は、回線をそのまま流用できるため基本的に工事は不要となり、工事費は発生しません。
6.契約期間なし&解約金なし
So-net光 Sは、『契約期間』の縛りが無く、『解約違約金』も一切ありません。
例えば、急に事務所を移転することになったり、回線を乗り換えることになっても、解約金は不要です。
So-net光 Sは専用に用意したネットワークを利用することで月額料金を安く抑えている
そもそも、So-net光 Sってなんでこんなに月額料金が安いんだい?
他社光回線と比べてやけに月額料金が安いSo-net光 Sですが、これには理由があります。
So-net光 Sは、専用に設計された帯域を使っているためです。
この専用帯域の最大通信速度は1Gbpsで他の一般的な光回線と一緒ですが、帯域幅が若干狭く設計されています。
つまり、他の光回線に比べて混雑の影響を受ける可能性が高く、その分月額料金を安く抑えているのです。
So-net光 Sの実測値
実際にSo-net光 Sを利用している方々は、どのくらいの速度が出ているのでしょうか?
速度測定サイトの『みんなのネット回線速度』で公表されている平均実測値を調べてみました。
平均ダウンロード速度 | 186.63Mbps |
---|---|
平均アップロード速度 | 225.44Mbps |
通常、100Mbps以上の速度が出ていればそうそう困ることはありません。
この平均実測値なら、YouTubeなどの動画も全く問題なく快適に視聴することができるでしょう。
動画の解像度 | 推奨される持続的な速度 |
---|---|
4K | 20Mbps |
HD 1080p | 5Mbps |
HD 720p | 2.5Mbps |
SD 480p | 1.1Mbps |
SD 360p | 0.7Mbps |
法人におけるSo-net光 Sの注意点
続いて、So-net光 Sの注意点を2つ紹介します。
1.混雑時に遅くなる可能性がある
So-net光 Sは月額料金が安い代わりに、帯域の狭い専用ネットワークを使っています。
つまり、回線が混雑している時は速度が遅くなる可能性があるということです。
例えば、インターネットの利用が集中しやすい夜間や休日などは、影響を受ける可能性があります。
1日だけ速度をアップさせる『さくさくスイッチ(ワンデー)』オプションあり!
So-net光 Sには、1回220円でSo-net光と同等の通信速度まで引き上げてくれる『さくさくスイッチ(ワンデー)』というオプションが用意されています。
仕事で一時的に大容量データを通信する場合や、大事な取引先とのZOOMミーティングなど、どうしても通信速度を保っておきたいという場合に有効です。
ただし、利用したい日の前日までに申し込む必要があるので注意しましょう。
2.固定IPサービスは利用できない
テレワークなどでVPNを利用する場合、固定IPアドレスが必要です。
しかし、So-net光 Sは今のところ固定IPサービスが利用できない仕組みになっています。
そのため、『自宅で仕事しながらVPSを使って事務所のパソコンにアクセスする』といった使い方は出来ません。
So-net光 Sは特にこんな法人に向いている
So-net光 Sのメリット・デメリットから、特にどういった法人に向いているのかをまとめました。
月額料金が安い反面、専用帯域幅が狭いSo-net光 Sは、接続端末が多くなると混雑の影響を受けやすくなるため、少人数オフィスでの利用に向いています。
また、同様の理由で夜間は混雑する可能性が高くなるため、夕方頃までにはパソコン業務を終えるような仕事での利用が良いでしょう。
So-net光 Sで加入できる光電話は、NTTの加入権電話と比べて基本料金が大幅に安くなります。
そのため、固定電話を多用する会社には特におすすめです!
So-net光 S とSo-net光 Mの比較表
最後に、今回詳しく紹介した『So-net光 S 』と『So-net光』の比較表を載せておきます。
So-net光 S | So-net光 M | |
---|---|---|
月額料金 | :4,500円 :3,400円 | :5,995円 :4,895円 |
事務手数料 | 3,500円 | 3,500円 |
開通工事費 | 29,040円 | 29,040円 |
最大 通信速度 | 1Gbps ※混雑時に遅くなる事あり | 1Gbps |
契約期間 | 無し | 無し |
解約違約金 | 無し | 無し |
キャンペーン | ・v6プラス対応ルーター 月額料金永年無料 | ・v6プラス対応ルーター 月額料金永年無料 |
サイト |
まとめ
So-net光 Sのメリットデメリットを紹介し、特にどんな法人におすすめできるプランなのかをまとめました。
最後にもう一度おさらいしておきましょう。
So-net光 Sは、月額料金の安さと契約期間や解約金が無い点、さらにNTTの加入権電話より安い光電話を利用できる点で、コスパを重視している法人におすすめです。
ただ、他社光回線に比べて帯域幅の狭い専用ネットワークを使っているため、回線の混雑時に速度が低下する可能性があることだけは覚えておきましょう。
通信費を安く抑えたいと考えている社長様は、是非チェックしてみて下さい!
尚、通信の速度や安定性が仕事に営業を及ぼすような会社には、So-net光 Sは向きません。
『ネット回線にはコスパより速度を求める』という場合は、下記の記事を参考にしてください。
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